本日は小学校中学年の子が読むことで世界が広がる本をご紹介させていただきます。
紹介する本
本日は、田沢五月さんが東日本大震災の避難所となった大沢小学校で、児童たちが作った学校新聞の活動を紹介した「海よ光れ! 3.11被災者を励ました学校新聞」という本を紹介します。
この本は、2023年さぴあ作文コンクールの課題図書に選ばれています。
あらすじ
2011年3月11日、東日本大震災が発生した。
岩手県の小学校は、津波の被害を免れましたが、周辺の住民や親戚が避難してきた。
校舎は避難所となり、子どもたちは教室や体育館で被災者と一緒に寝泊まりすることになった。
子どもたちは、被災者の話を聞いて、悲しみや怒りや不安を感じ、自分たちの家や友だちやペットはどうなったのか、学校はいつから始まるのか、普通の生活に戻れるのか、という疑問が頭をよぎったが、大人たちは忙しくて、子どもたちに話しかける余裕がない。
そんなとき、子どもたちは先生から学校新聞を作ることを提案された。
先生は、「自分たちが見て感じたことを書くことで、気持ちが楽になるかもしれない」と言い、「被災者に元気づけられるようなメッセージを送ることで、自分たちも前向きになれるかもしれない」と子どもたちに伝えました。
子どもたちは、先生の言葉に賛成し、学校新聞制作委員会を結成。
委員長は6年生の佐藤太郎くんでした。彼は、「海よ光れ!」というタイトルを考え、みんなに「海に流された家や家族を思っている人たちに向けて、海がきれいに輝くように願っている」という意味だと説明しました。
委員会のメンバーはそれぞれ役割を決めて、取材や執筆や印刷や配布などの作業に取りかかりました。
彼らは、避難所で暮らす人々やボランティアや自衛隊などにインタビューし、自分たちが見た光景や感じたことや考えたことを学校新聞の中の文章や絵や写真で表現した。
学校新聞は4ページからなりました。
1ページ目は「海よ光れ!」という見出しで始まり、その下には、「私たちはみんな一緒です。私たちはみんな元気です。私たちはみんな笑顔です」というメッセージが書かれていました。
2ページ目は「避難所での生活」という見出しでした。そこには、避難所での食事や入浴やトイレや睡眠などの様子が紹介されていました。
3ページ目は「被災地の今」という見出しでした。そこには、津波の被害やがれきの撤去や仮設住宅の建設などの現状が報告されていました。
4ページ目は「復興への願い」という見出しでした。そこには、子どもたちが描いた絵や書いた詩や手紙などが掲載されていました。
学校新聞は、避難所にいる人々や近隣の人々や支援物資と一緒に全国に送られました。
そして、多くの人々から感謝や励ましの返事が届きました。
子どもたちは、自分たちの作った学校新聞が人々に届いて、喜んでもらえて、嬉しく思い、自分たちも被災者としてではなく、支援者として活動できたことに誇りを感じました。
小学生向け新聞【読売KODOMO新聞】感想
この本を読んで、児童たちの心の動きや地域との絆に感動し、また、震災の記憶や教訓を忘れないようにしないといけないと感じさせてくれます。
本の中で特に印象に残るのは、新聞のタイトル「海よ光れ」という言葉です。
これは、児童たちが津波で荒れ果てた海に向かって発した願いやメッセージです。
海が荒れても明るく輝いてほしいという願いや、海から生まれた命が再び輝く日が来ることを信じてほしいというメッセージが込められています。
この言葉に、児童たちの強さや希望を感じ、また、海に対する敬意や愛情を感じることができます。
本の中では、児童たちが新聞を通していろいろな言葉を伝えています。
それは、「ありがとう」「さようなら」「がんばろう」という言葉です。
これらの言葉は、児童たちが被災者や支援者や仲間と交流して感じた気持ちを表しています。
この言葉に、児童たちの優しさや感謝の気持ちを感じることができ、また、別れや新しい生活に対する想いや決意を感じることができます。
この本は、児童たちの声や写真、新聞の原稿などを豊富に掲載しています。また、田沢さんが児童たちと交流したエピソードや感想も綴っています。
本を読むと、児童たちの成長や勇気、優しさや強さが伝わってきます。また、地域の人々や支援者との温かいつながりや感謝の気持ちも感じられます。
本は、震災の記憶を風化させないためにも、多くの人に読んでほしいというメッセージで終わります。
小学校中学年以降の子供が読むことで、自然の恐ろしさや人とのつながりなどいろいろなものを感じ取ってくれるのではないでしょうか。
資料請求はこちら今日も、一歩前へ。
では、また。
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