中学受験生の親御さん、こんにちは!お仕事に家事に、そしてお子様のサポートに毎日お疲れ様です。
先日開催された本郷中学校・高等学校の学校説明会へ参加しましたのでその内容をギュギュっとまとめてお届けします。本郷中学校がどんな学校で、どんな生徒を育てようとしているのか、そして入試のポイントは?気になる情報をピックアップしましたので、ぜひお子様の学校選びの参考にしてくださいね。
学校の基本情報と歴史
四谷大塚偏差値:61(第1回)
所在地:東京都豊島区駒込4-11-1
アクセス:
- JR山手線・都営地下鉄三田線『巣鴨駅』下車、徒歩3分
JR山手線・営団地下鉄南北線『駒込駅』下車、徒歩7分 - 種類:男子
付属校・半付属校・系属校・進学校:進学校
キリスト教系・仏教系:特になし
校風(個人の主観):自由な校風
本郷中学校ってどんな学校? 歴史と教育理念
本郷中学校・高等学校は、1922年(大正時代)に創立された歴史ある男子校です。 当初、「個性を尊重した教育を通して国家有為の人材を育成する」という建学の精神を掲げていましたが、現在はその精神を引き継ぎ、「広く社会に貢献できる人材の育成」を目指しています。 創立者は旧高松藩松平家の第12代当主、松平頼永氏。 当時、本郷区(現在の水道橋あたり)の教育長を務めていた松平氏が、進学を望む声に応えて設立した学校です。 本郷区には十分な土地がなかったため、駒込の地(現在地)に学校を建設しましたが、本郷区の皆様の教育に対する熱い思いを学校名として残した、という経緯があるそうです。
学校の教育目標は、創立以来変わらない「敬虔・厳正・勤勉」の三つの言葉。 この校訓は全ての教室に掲げられ、生徒たちは日々この言葉を目にしながら学んでいます。
本郷が掲げる3つの教育方針
この教育目標を実践するために、本郷中学校では以下の3つの教育方針を掲げています。
- 文武両道: 勉強だけでなく、部活動や学校行事など、仲間と時間と場所を共有して切磋琢磨し、お互いに高め合う関係を重視しています。 スポーツが得意でなくても、文化部や委員会活動など、打ち込めるものが必ず見つかるはずです。
- 自学自習: 6年間の中高一貫教育の中で、自ら学び、自ら考える自立した学習者を育てることを目標としています。 人から言われるのではなく、自分でテーマを見つけ、モチベーションを維持して学び続けられる力を養います。
- 生活習慣の確立: 文武両道や自学自習を実践するためには、規則正しい生活が不可欠です。 中1から高3まで全学年が手帳を持ち、時間管理能力を身につけます。
本郷のスクールポリシー:どんな生徒を求め、どう育てるか
アドミッションポリシー(求める生徒像)
- 仲間と切磋琢磨し、自らを高め、内に秘めた可能性を伸ばしたいと思っている人。
- 中学受験に向けて努力を重ね、入学後も地道な努力を継続できる人。
- 自分も仲間も大切にできる人。
グラデュエーションポリシー(卒業までに目指す生徒像)
- 大学入学後も、社会に出ても学び続けることができる人。
- 協調性とコミュニケーション能力を持ち、多様な価値観を持つ人々と協力して物事を成し遂げられる人。
- 自分の能力や経験を社会のために還元できる人。
カリキュラムポリシー(教育課程)
- 大学受験に対応できる十分な学力を養成。英語・数学・国語は高3で入試演習に入れるよう先取り学習を行います。
- 保健体育や芸術などの実技も重視し、人間性を豊かにします。
- キャリア教育、金融教育、主権者教育など、社会で生きるために必要な知識も学びます。
学校生活のリアル:部活動・学習サポート・行事
- 部活動: 中学1年生は全員いずれかの部活動に所属します。 運動部20、文化部19の合計39団体があり、委員会活動も活発です。 生徒一人ひとりに居場所があることを目指しています。
- 学習サポート:
- 宿題補習制度:特に中学の数学と英語では、定期考査の平均点が7割に満たない生徒に対し、個別の課題プリントなどで1対1に近い形で指導します。
- 特進コース:高校1年生から、難関国立大学(東大、東工大、京大、一橋大など)志望者向けのクラスを2クラス編成します(希望制、選抜あり)。
- サマーセミナー・強化講座:中1・2向けには立体図形などを考える課題、中3以上は高校内容の先取り授業や分野別講座など、昨年は120講座が開講されました。
- 英語教育: ネイティブスピーカーによる少人数授業、プレゼンテーションコンテスト、スピーチコンテストなどを実施。 希望制で海外研修(カナダ、オーストラリア、フィリピンへのイングリッシュキャンプ、イギリス、ニュージーランドへのターム留学)もあり、渡航費・学費は学校が負担します。
- その他: 順天堂大学医学部との連携プログラムや、先輩から後輩への学習アドバイス、卒業生による講演会など、縦のつながりを活かした学びの機会も豊富です。 学校は「安心して失敗できる環境」であり、失敗から学び、経験を蓄積することを重視しています。
入試について知っておきたいポイント
入試担当の先生から、特に特徴的な3点について説明がありました。
- 解答速報と自己採点: 試験当日の14時を目安に模範解答例が配信されます。 問題用紙は持ち帰れるので、解答を控えておく練習をしておくと、自己採点がスムーズにできます。
- 得点開示: 不合格だった場合、希望者には各教科の得点が開示されます。 合格発表は試験当日の19時で、その時点で具体的な点数を確認し、次の入試に繋げることができます。
- 繰り上げ合格: 複数回、本校を実際に受験していることが最初の条件となります。 ただ、本郷は定員以上に合格者を出すため、繰り上げ合格は比較的少ない学校とのことです。
入試対策のアドバイス
- 過去問の活用: ホームページで公開されている問題ごとの正答率を確認し、正答率60%以上の問題を確実に解けるようにすることが大切です。
- 漢字の正確性: 社会や国語の漢字の間違いは非常にもったいない失点に繋がります。日頃から正確に書く練習を。
- 「ルールは自分」からの脱却: 思い込みで解答せず、問題の意図を正確に読み取る訓練をしましょう。
- 計算問題・基本問題の徹底: 算数では、最初の計算問題や基本的な一行問題でのミスは禁物。ここで確実に得点することが合格への近道です。
- 「生き様」が答案に表れる: 試験本番だけ気をつけるのではなく、普段の学習から「正確に」「確実に」という意識を持つことが何よりも大切だと強調されていました。
イベント情報
- 本郷祭(文化祭): 運動部や文化部、有志団体など様々な企画で盛り上がります。小学6年生対象の過去問解説授業は特におすすめです。
- 生徒による学校説明会: 7月と12月に開催予定。生徒の生の声が聞ける人気のイベントです。
- 入試説明会: 11月に6年生対象で開催。各教科の代表が受験問題の傾向などを説明します。
各種説明会の予約は、早めに埋まることが多いようです。学校ホームページなどでこまめに情報をチェックし、登録しておくと予約開始のお知らせが届くサービスもあるとのことです。
最後に
説明会では、校長先生や各先生方から、「中学受験の経験そのものがかけがえのない財産になる」 、「本郷は安心して失敗できる環境であり、そこから多くを学んでほしい」 、「生徒たちは先輩から後輩へ、自然と教え合う文化がある」 といった、温かいメッセージが何度も伝えられました。
また、生徒たちが書いた卒業時の短歌や黒板アートも紹介され、6年間で育まれる友情や学校への愛着が伝わってくる、心温まるエピソードも多く聞かれました。
今回の説明会レポートが、少しでもお役に立てれば幸いです。本郷中学校・高等学校、ぜひ一度お子様と足を運んでみてはいかがでしょうか。
今日も、一歩前へ。
では、また。

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