こんにちは。
夏休みといえば、まとまった時間が取れるので読書の習慣をつける意味でも色々な本を読ませたいですよね。
本日は小学校中・高学年の子が楽しめる本をご紹介させていただきます。
読書感想文にも使えると思いますよ。
紹介する本
本日は、講談社出版の「病院図書館の青と空」という本を紹介します。
この本の作者は令丈ヒロ子(レイジョウヒロコ)先生で、代表作である「若おかみは小学生!」は2018年にテレビアニメ化、劇場版アニメ化され、大きな話題となった方です。
おもな作品に「若おかみは小学生!」シリーズ、『パンプキン! 模擬原爆の夏』『長浜高校水族館部!』『よみがえれ、マンモス! 近畿大学マンモス復活プロジェクト』(以上、講談社)、『妖怪コンビニで、バイトはじめました。』(あすなろ書房)、『クルミ先生とまちがえたくないわたし』(ポプラ社)などがあります。
あらすじ
本が大好きな小学5年生の空花は本好きの友達と楽しく暮らしていたが、転校した先の新しい学校では、本好きの人は周りにいなく、転校した時の挨拶で本の話をしたら反応なし。周りに馴染めずにストレスを感じながら生活していました。
そんなある日、体調を崩して入院。回復してきたところに看護師さんからその病院に、患者向けの「あおぞら図書館」があると知り、本好きの空花は大喜びです。
早速図書館に行って大好きな本を開いたら、突然さし絵の中に引っ張り込まれてしまいました。
本の中で待っていたのは、アオと名乗る少女。
さし絵のクッキーを自由に食べ、思ったことを口にする、空花にとって、うらやましいくらい自信のある、のびのびした子。
二人は、たびたびさし絵の中で会い、仲良くなっていきます。
空花はアオの歯に絹着せぬ物言いにこれまでの自分の態度について色々と気付かされます。
そんな楽しい毎日でしたが、ある日、空花のある発言で大げんかに。
仲直りの機会がないまま、空花の退院が決まってしまってそのまま退院してしまいます。
退院後、小学校へ通学することが最初は憂鬱な空花でしたが、アオとの交流で違った見方ができるようになった空花はだんだん友達とも打ち解けてきて、小学校が居心地が良い場所に変わってきます。
そんなある日、病院の通院の日に「あおぞら図書館」を訪れた空花はアオに会いたいという思いから本の中に入っていきます‥。
アオの正体は?果たして仲直りはできるのか?
最後は感動のフィナーレでした。
感想
転校という小学生にとっては大きな事件をきっかけに、現実が楽しいものでなくなった主人公が本の中で出会った友達との交流を通じて成長していく話でした。
最初は自分のことを客観的に見れず、なんで?どうして?という気持ちの空花がアオとの交流によって自分を客観的に受け止めることができ、成長していく様は読んでいて応援したくなります。
この本は、子供から大人への成長の過程の一部分がうまく切り取られており、小学生中学年・高学年の多感な時期の子供が読むと共感できる部分も多いのではないかと思います。
お話の中では「長靴下のピッピ」、「小公女セーラ」や「秘密の花園」などの名作の一場面が出てきて、これらの本が好きな子供は(大人も)楽しく読める本です。
読了後に再度装画を見ると、病院図書館の空間に、ジンジャークッキー(長くつ下のピッピ)、焼き立てパン(小公女)、カシス酒(赤毛のアン)、おいしいお薬(メアリ・ポピンズ)、鍵と花(秘密の花園)が散りばめられていて細部にもこだわりを感じます。
夏休みの読書感想文の本としてもおすすめですよ。
今日も、一歩前へ。
では、また。
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